小野田商工会議所

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会頭メッセージ

 

 昨年度は、コロナ禍の影響から日常生活を取り戻し、経済活動にも明るい兆しが見えた一年となりました。しかし、度重なる紛争で不安定化する国際情勢をはじめ、資源価格の上昇に伴う物価高、歴史的な円安基調や賃上げによるコストアップ等々、私たち事業者を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況です。
 人々の生活や価値観をも大きく変えてしまうこれらの難題を前に、私たち事業者自身も“変革”を遂げ、“成長”し続けることでこの逆境の時代を乗り越えていかなければならないと考えます。

 そのような中、商工会議所では国や県、市が推し進める経済政策に足並みを揃えながら、事業者支援と地域の活性化を「現場第一線」で進めてまいりました。
 事業者支援では、経営環境の変化にも対応出来る「経営力」の構築を主題に掲げ、デジタル化による生産性向上やインボイス制度への対応、価格転嫁・取引適正化など、今一度事業全体を見直す中で自己変革を促す支援が必要とされています。
 “逆境を変革のチャンス”と捉え、事業者の“成長”を後押しする支援策を、引き続き関係機関と連携して取り組んでまいります。

 一方、地域活性化では、会員事業者と連携して取り組む、「総務」、「まちづくり」、「DX推進」、「特産品づくり」、「山口東京理科大学連携」、「理系kids育成」の6つの委員会活動が集大成を迎え、まちづくりに新しい風を吹き込みました。
 本年度からは、当所まちづくり活動の旗印となる「第二次地域活性化中期ビジョン計画」がスタートし、“商工会議所が未来を変える”をスローガンに委員会活動は新たなフェーズへと移行します。今後、よりパワーアップした委員会活動が小野田を活性化し、目標に掲げる“魅力溢れる強いまち”の実現が大いに期待されます。
 また、旧商工センターの再整備と周辺地域の活性化に取り組む「LABVプロジェクト」では、リーディング施設「Aスクエア」の運用がいよいよ始まりました。構想に携わる産学官金すべてが入居する先導的施設として、名称には「ALL」の頭文字“A”が冠され、協創によるまちづくりが形となっていきます。

 新施設誕生と奇しくも同じ年、20年ぶりに刷新される新紙幣の流通も7月より始まります。新一万円札の肖像となった渋沢栄一翁は、商工会議所の創始者として「逆境の時こそ、力を尽くす」の精神で日本経済の礎を築かれました。
 心機一転となる本年度、私たちは今一度この渋沢栄一翁の精神に立ち返り、「逆境の時こそ力を尽くす」×「ALLおのだ」の決意で、皆様とともに地域経済に明るい未来を築いてまいる所存です。引き続き、「信頼され、役に立ち、親しみやすい、満足される商工会議所」を目指して、各種諸事業を実行してまいります。

令和6年4月  

小 野 田 商 工 会 議 所
会 頭   藤 田  敏 彦